シミの基本をおさらい

できても何ひとついいことがない、やっかいな存在の「シミ」。

 

ではなぜ、シミはできるのでしょうか。正しいシミ対策をするためには仕組みを知っておくことも重要です。

 

以下は、シミができる原因からシミの種類、対処法、その他ノウハウ等基本的事項をまとめました。ご参考にして頂けますと幸いです。

 

シミができる原因

シミ

 

シミができる原因(メカニズム)を語るうえで、メラニン色素の存在は外せません。と、ここで大前提なのですが、見た目に黒黒と忌々しい存在の「シミ」とは、身体の防御反応といえます。

 

紫外線が肌に当たると肌の基底層(肌の表面から順に角質層⇒顆粒層⇒有棘層⇒基底層)に存在するメラノサイトという組織でメラニン色素がつくられます。メラニン色素は紫外線から肌を守るためのもので、ターンオーバーによって徐々に表面に押し上げられ、最後は肌から排出されていきます。

 

この排出される速度よりメラニン色素が生成される量が上回った場合(たとえば長時間紫外線を浴びて大量にメラニンが生成された場合など)、メラニンの排出が追いつかなくない、黒いシミとなり肌に残ってしまうのです。

 

紫外線はじめ、シミができる原因は以下のものが考えられます。

 

加齢

時の流れは誰にも逆らえないもの。年齢を重ねることはシミができる原因の最有力です。人間は加齢によって皮膚を構成するコラーゲンが減少。するとバネやスポンジのように柔軟だった皮膚の弾力性が奪われ、肌のハリが失われてしまいます。また、若い時にくらべてターンオーバーが遅くなるのでメラニン色素の排出が間に合わなくなり、シミができやすくなるのです。

 

紫外線

これも地球に住んでいる以上、誰にも避けることのできないものですね。太陽から降り注ぐ強烈な紫外線は、加齢と並んでシミの原因TOP2となります。紫外線は波長の違いによってA波(UVA)とB波(UVB)、C波(UVC)の3種類がありますが、問題になるのはUVA。他のものより肌の奥深くまで入り込み、美肌を作るために欠かせないコラーゲンや弾性繊維を変性。紫外線そのものによるメラニン過剰発生の働きと合わせ、シミをはじめさまざまな肌トラブルのもとに。

 

肌の乾燥

よく、すべての肌ケアの基本は「保湿」といわれます。肌に含まれる水分が奪われ乾燥肌になると、そこを起因としてさまざまな肌トラブルのスイッチが入ってしまいます。肌が乾燥すると角質層が固くなり、新しい細胞に生まれ変わるサイクルも遅く弱くなるので、メラニンの排出が進まなくなりシミとなって残ります。肌の乾燥にはいろいろな原因がありますが、その多くと悪い相乗効果で肌を悪化させるのが厄介。たとえば加齢による乾燥ですと、乾燥した肌はちりめんジワなどを進行させ、ますます見た目にエイジングが進む、という悪循環をつくります。

 

糖化

ここ近年、エイジングの要素として注目度が高まっているものに、糖化という現象があります。糖化をひとことで表すと、余分な糖とたんぱく質が結合して起きる炎症のこと。私たちは多くの食品を口にすることで糖分を摂取し、その結果血糖値があがります。この血糖値が上がり過ぎると身体で処理しきれなくなり、余計な糖が生まれます。そして糖化による炎症は肌のコラーゲンに影響を与え、弾力性がなく本来の機能を果たさなくなります。よく「ベジタブルファースト」という食事法がありますが、つまり食事の最初に野菜などを食べることで血糖値の急上昇を抑えると、糖化が起きにくくなるので肌にも悪影響が少なくなるということです。

 

物理的な刺激

これが案外、多くの人が気付かずにやってしまう習慣かもしれません。スキンケアやマッサージなど、過剰ともいえるくらい現在はさまざまな肌ケア方法があります。美容雑誌は部数を上げるため、コスメメーカーは商品を売るため、次々に新しい概念やケア方法を打ち出し、まさに情報過多の時代。肌は毎日ケアするのが当たり前、な日常にいると、肌は常に何かに触れられ、化粧品を塗られ、休む暇がありません。そして度重なる接触そのものがシミの原因になります。よく胃や腸を休めるために断食をする、という健康法がありますが、この考えは肌にもあてはまり、過剰なケアよりも「何もしない」という休息を与えることも大切です。

おもな6タイプのシミについて

ひと口にシミ、といっても実はさまざまな種類があり、それぞれ特長や治療法が異なります。大きく6つに分類できるので以下にまとめてみました。

 

肝斑(かんぱん)
特長と原因

頬骨の部分に左右対称に広がるのが特徴的なシミ。正常な皮膚との境界線はぼやっとしていて、さほど黒々とはしていない。過度なスキンケアやマッサージによる刺激を慢性的に与えていると発生しやすい。また、妊娠や経口避妊薬の服用をきっかけにできるケースなどから、女性ホルモンとの関係も考えられています。

 

治療・対策方法は

肝斑は飲み薬で改善できるシミです。トラネキサム酸という成分が効果的。また、肝斑をふやさない、悪化させないためには紫外線対策が不可欠。女性ホルモンバランスなど身体の中からの原因が大きい肝斑といえど、やはりUV対策は必要になります。

 

トランシーノU

トランシーノU

 

第一三共ヘルスケアが発売する、肝斑専用の治療薬がトランシーノU。肝斑に有効なトラネキサム酸を含み、有用性が正式に認められたOTC医薬品です。1回2錠、1日2回の服用を8週間続けることで、高い効果を得ることができます。

老人性色素斑
特長と原因

一般的にシミといえばこれで、もっともポピュラーな老人性色素斑。大きさは2mm〜20mm程度の薄茶色をしており、丸や楕円形で周囲との境目がかなりはっきりとしているのが特長。30代後半〜40代で目立ちはじめ、数個から数十個など複数のシミが発生することも。おもに紫外線が原因で、スポーツやアウトドア好きな方、屋外での仕事が多い方などに頻発する傾向があります。露光部と呼ばれる、太陽の光を浴びやすい顔、腕、手の甲などにできやすくなります。

 

治療・対策方法は

老人性色素斑を素早く確実に消すには、皮膚科や美容皮膚科でのレーザー治療が最適。シミの部分のみピンポイントに照射することができるので、他の部分に影響を与えずシミのみを治療することが可能です。

 

Qスイッチルビーレーザー

 

ほぼ1回の照射でシミを消すことができる高性能なレーザー治療器。皮膚内部のメラニンを効果的に破壊し、周りの組織への影響も最小限。老人性色素斑だけでなくアザの治療、タトゥー(刺青)の除去にも使われます。

 

治療費のめやす

直径5ミリ以内 5,000円/回
直径5〜6,5ミリ以内 6,500円/回
面積(1平方センチ) 20,000円/回

(※)シロノクリニックの例です。

目次マーキング用画像

炎症後色素沈着
特長と原因

ニキビをつぶした所が炎症を起こしたり、植物や金属などでかぶれたり、やけどをしたり、そうした理由による肌の炎症が治まったあとにシミとなって残る症状。他のシミと違い、時間とともにだんだん薄くなっていくのでさほど悲観的になる必要もありません。特に新陳代謝の活発な方ほど消えるまでの期間が短くなります。日本人を含む黄色人種は比較的メラニン色素が多いので、炎症後のシミが起きやすくなります。

 

治療・対策方法は

早く治すのならレーザーによる治療が効果的。ハイドロキノンやトレチノイン、ビタミンC誘導体などを含む美白化粧品なども効果が表れやすいです。ただ、よほど重度の症状でない限り、放っておいても消えることが多いので、患部を刺激せずそのままにしておいても構いません。

 

炎症後色素沈着を起こしやすい疾患
  • ニキビ
  • かぶれ(接触性皮膚炎)
  • アトピー性皮膚炎
  • 重度の日焼け
  • 虫刺され
  • 各種感染症(とびひ、帯状疱疹、癜風など)
  • 薬疹
  • 乾癬、扁平苔癬
  • レーザー治療後
ソバカス(雀卵斑)
特長と原因

そばかすは鼻から頬骨にかけて小さい茶褐色の斑点がたくさんできるのが特徴的。古くはキャンディ・キャンディ、女優なら深津絵里さんや上野樹里さんなどそばかすのイメージですが、他のシミとちがってチャームポイントになることも。顔だけでなく背中や胸元(デコルテ)、肩や手にもできます。他のシミと違い、遺伝の影響が強いといわれています。

 

治療・対策方法は

 

こちらもひとつひとつのソバカスのメラニンを治療できるレーザー機器が効果的。具体的な機器はフォトRFオーロラ、フォトシルクプラスやQスイッチヤグレーザーなど。特に、動画にもあるフォトRFオーロラはレーザーのようなダウンタイムがなく施術直後からメイクOK、手軽さと効果で人気の高い機器です。

脂漏性角化症
特長と原因

老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)ともよばれるシミで、良性腫瘍の一つです。他のシミと決定的に違うのは「シミ部分が平らでなく盛り上がっている」こと。まるでほくろやイボのように隆起しているのが特長です。皮膚の老化現象のひとつと言われますが、若い方にできる場合もあります。怖いのがいわゆる皮膚がんの初期のものと見分けがつきにくいこと。そのためダーモスコピー検査とよばれる特殊な拡大鏡を使った検査や、組織の一部を切除して細胞の検査(病理検査)を実施する場合もあります。

 

治療・対策方法は

 

基本的には患部に局所麻酔を当て、黒子除去等と同じ電気メスを使った施術が主流です。または、いぼを皮膚科で治療したことがある方は馴染みがある、液体窒素による治療があります。患部に超低温の液体窒素を当てることで凍結させて表面を壊死させ、かさぶたをつくって除去する方法です。炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による治療もポピュラーです。老人性角化症のレーザー治療は1回ないし少ない回数のレーザー照射で終わることが多いのがメリットです。

太田母斑
特長と原因

日本人の0.1%〜0.2%の割合で発症するといわれる太田母斑は、通常のシミより皮膚の奥深い所にできるのが特徴。通常、顔の片側に発生し、目の周りや鼻の頭などにあざのような青黒い色のシミをなしています。生後1年以内の乳児期に発症することが多いですが、大人になってからできる場合もあります。

 

治療・対策方法は

 

前述のように太田母斑の患部は皮膚の深い所にあるので、美白剤やフォトフェイシャル等で消すことはできません。治療はレーザーになりますが、皮膚の内部の真皮までレーザーを届ける必要があるため、高出力のQスイッチレーザーが使用されます。

シミを予防する6つのコツ!

日常生活の中で簡単に取り入れられる、シミを予防する方法をまとめました。気になるボタンをタップ(クリック)すると詳しい解説を見ることができます。

シミって遺伝するの?

三世代

 

シミは遺伝することがあるのでしょうか?

 

昔からよく、親が似てほしくない所ほど子供は似ると言ったりします。たとえば肌質なども親譲り、という方は結構多いのではないでしょうか。

 

シミが遺伝するかどうかを語る前提として、そもそも遺伝とは?について触れてみようと思います。

 

遺伝とは(goo辞書より)

生物の形質が遺伝子によって、親から子へ、あるいは細胞から次の世代の細胞へ伝達されること。遺伝子の本体であり生命現象の基本物質であるDNA(デオキシリボ核酸)が複製され、それを写す形で伝令RNA(リボ核酸)が合成され、その指令に基づいてたんぱく質が合成されることで伝えられる。

 

私たち人間の身体はおよそ60兆個もの細胞から構成されていますが、その細胞一つ一つの核の部分に、その個体ならではの情報が遺伝子として書き込まれています。

 

そもそもその遺伝子は、父親の精子、母親の卵子それぞれに入っていたものがルーツになります。

 

この時、たとえば耳垢についての遺伝子を例にあげると、父親は耳垢がカサカサになるタイプ、母親はベタッと湿ったタイプの遺伝子だったとします。

 

優性遺伝と劣性遺伝

すると子供はどちらかの遺伝情報を受け継ぐわけですが、同じタイプで強く遺伝が出る方を優性遺伝子、遺伝が出ない方を劣性遺伝子と呼びます(優勢、劣勢というと優劣を思い浮かべますがそういう意味ではありません)。

 

父親、母親のどちらに似るか、については優性遺伝子、劣性遺伝子のバランスによって変わってくる部分です。

 

肌質についても当然ながら、遺伝情報を受け継ぎます。つまり父親か母親どちらかの肌質が遺伝することになるので、両親とも乾燥肌だった場合は子供も極めて高い確率で乾燥肌になります。

 

ただ、両親どちらの遺伝を受け継ぐかは運の問題が大きいので、シミができやすい肌質が確実に遺伝するかどうかはわからない、というのが答えです。

シミとくすみってどう違う?

考えこむ女性

 

肌に暗い色を落とすやっかいな症状として、シミとくすみは似ている部分があります。

 

たとえば肌の乾燥や糖化、メラニン色素など、どちらの原因としても共通の要素というものもあります。ですが、シミとくすみはおもな原因は異なり、くすみならではの要因はあります。

 

くすみの要因
  1. 血行不良で肌色劣化
  2. 肌の汚れが酸化
  3. 古い化粧品
  4. 細かい産毛がびっしり

 

シミを語る上で欠かせないのはメラニン色素ですが、くすみの場合それ以外の原因で発生する場合が多いです。

 

血行不良で肌色劣化

血色のいい肌はそれだけで健康的な美肌に見えます。たとえば運動不足や不摂生、日常的なデスクワークなどで血行不良が起きると、肌から赤みが消えてしまい、黒ずんだような黄みがかった肌色になってしまいます。

 

肌の汚れが酸化

極限に疲れて帰宅した時、そのままベッドにバタンキューしたことがある方も多いのではないでしょうか。メイクを落とさずに寝てしまったりすると、当然ながら肌や毛穴に汚れや皮脂が溜まってしまいます。さらに時間がたつとこれらが酸化して、黒く変色してくすみになる場合も。

 

古い化粧品

化粧品は生モノ、とよく言われるように鮮度が大切です。古くなって酸化した化粧品は効果がないばかりか、肌にとって悪影響を与えます。たとえば長い期間使いがちなリップやアイクリームなど、いつ買ったか思い出せない・・・ということはありませんか?そんな化粧品を肌に塗っていたらくすみの原因になってしまいます。

 

細かい産毛がびっしり

最近は女性タレントや雑誌、CMの影響もありますが、脱毛がブームになっていると思います。ワキのムダ毛が100円で脱毛できるなど、ずいぶんと気軽になったのも大きいですね。脱毛のメリットはもちろん毛がなくなることですが、それによって肌が1トーン明るく見えるというのもあります。細かいうぶ毛があると、遠目に見るとその部分が黒くくすんで見えてしまいます。